ブログ

黒潮町の人口減少スピード、県内で見て速い?遅い?

高知県の黒潮町って、人口の減り方どうなんだろう。
速いのか、遅いのか。
県内で比べたらどんな位置なんだろう。

そんな疑問に、自分なりの答えを書いてみます。
四万十町に住んでる自分の目線から。
数字と暮らしの景色、どっちも混ぜて。

このページに来た人が知りたいのって、
「結局、黒潮町ってやばいの?」というところだと思うんで、なるべくストレートにいきます。


まず結論から言ってしまおう

黒潮町の人口減少スピード。
ざっくり言うと、県平均との差ではやや速め。

ただし、県内でバンバン減ってる市町村の中に入ると、
そこまでトップクラスではない。真ん中よりちょい上くらい。

つまり、「めっちゃ減ってる!」とは言い切れないけど、
「いや全然減ってないよ」とも言えない。

どっちかに丸つけるなら「速い寄り」。
でも、最速ではない。そんな立ち位置。


数字で見るとこう

令和2年の国勢調査までの5年間。
黒潮町の人口は11217人から10262人に。

955人減。減少率で言うと8.5パーセント減。

ちなみに県全体の同じ期間は、5.0パーセント減。
それより多い。なので、黒潮町は県平均より「速めに減ってる町」。

しかもこの減り方、急激にガクッと来るわけじゃない。
じわじわ、少しずつ削られる感じ。
気づいたときには「あれ?」ってなる。
そんな減り方が、一番怖いのかもしれない。


県内で比べるとこんな位置

高知県内には、10パーセント以上減ってる自治体も結構ある。

例えば、大豊町は17.9パーセント減。
東洋町は15.1パーセント減。
室戸市は13.2パーセント減。

それに比べたら、黒潮町の8.5パーセントは少しマシ。
なので、スピード的には中間帯くらい。

「中位ってことは、まだ大丈夫そう」と思うかもしれないけど、
実は、県全体が急坂すぎて、その中位ですら結構な坂道。

なので安心はできない。むしろ気づきにくいぶん危うい。


同じ町なのに雰囲気が変わる、大方と佐賀

黒潮町って、場所によって空気が変わる。
大方側と佐賀側。生活の雰囲気も、流れてる時間も違う。

大方は国道56号が主役。
車の流れが速くて、町がそのまま通過点になりがち。

一方の佐賀は、土佐くろしお鉄道の土佐佐賀駅の周りに生活が寄ってて、
歩く人のスピードもゆっくり。

この違い、なんとなく好きなんですよね。
町の中に二つのリズムがあるのって面白い。

でも、減り方だけは同じ。
静かに、平等に、減っていく。どっちも。


四万十町から行くと分かる「減り方」

自分は四万十町の窪川に住んでます。
黒潮町に行くには、国道56号をそのまま南へ。

車を走らせると、山の暮らしから海の暮らしに切り替わる感じがある。

四万十町は集落が点。山の奥にひっそり。
黒潮町は線。入野や佐賀に、人がずっと並んでるような配置。

見た目は、黒潮町のほうが人が多そうに見える日もある。
でも、数字は減ってる。しっかりと。

四万十町は「減ってるな」と肌で分かる。
黒潮町は海が明るいから、減ってるのが分かりにくい。
この「見えにくさ」が、逆に怖いんです。


観光の強さが、減り方をぼかす

入野海岸に立ったときの、あの風と砂。
砂浜美術館の、何もないけど何かある感じ。

観光で来た人には「え、こんな町が人口減ってるの?」って思われるかもしれない。

道の駅ビオスおおがたも、平日でも車が出入りしてるし、
週末なんて県外ナンバーがずらり。

自分もたまに野菜を買いに行って、結局ソフトクリーム食べて帰る。
ただそれだけで気持ちが回復する場所。

佐賀には道の駅なぶら土佐佐賀があって、
黒潮一番館ではカツオのたたきの匂いがずるいくらいに人を引き寄せる。

外から見ると元気な町に見える。
だから、減ってるって言われてもピンと来ない人が多い。

でも、観光と定住は別物。
人が立ち寄っても、そこに住んでくれるとは限らない。
寄り道は増えても、住所は増えない。そこが現実。


暮らしの場所があっても減るという現実

黒潮町って、ちゃんと生活の拠点がある町なんです。

町役場がしっかり機能してて、用事がある人が集まる場所もある。

大方あかつき館も、自分は好きな場所。
図書館として使えるし、子どもも年配の人も静かに混ざっている。
こういう場所がある町って、生活がちゃんとしてるなって思う。

佐賀にはサニーマートもあるし、
ローソンも入野・佐賀・大方バイパスのあたりに点在してる。

生活は、組み立てられる。ちゃんと。

なのに減っていく。
施設があっても、便利があっても、減る。

それってもう、「減る理由は別の場所にある」ってことだと思う。


人口の減り方が、日常ににじみ出る瞬間

人口って、数字で見ると分かりづらい。
でも生活の中では、ふとした時に分かるんです。

例えば、顔ぶれ。
集落の会合で「はじめまして」がなくなる。
いつものメンバーだけになる。

祭りの規模が少しずつ縮む。
やることを減らして、なんとか継続。

役が回ってくるスピードが早くなる。
自分の番が予想より早く来る。

国道56号を平日の昼間に走っていて、
車の数は多いのに、歩いてる人の姿がほとんどない。

そのギャップに「ああ、これだ」と思う瞬間がある。

鉄道を使う高校生の話を聞くと、
進学も就職も、町の外に出るのが当たり前。

戻ってくる人もいる。
でも、みんなが戻るわけじゃない。

その間に空白の数年があって、
その空白のまま、町の人口が減っていく。
静かに。確実に。


道ができても、人は戻らないかもしれない

黒潮町は、道路整備の話題がわりと出てくる町。

佐賀大方道路、大方四万十道路、黒潮佐賀IC、黒潮大方IC。
聞こえは明るいし、災害時の安心感にもつながる。

でも、その道が完成したとき、
外に出るのがより便利になるのも事実。

高知市も、四万十市も、行きやすくなる。

便利になるって、すごく良いことだけど、
その便利さが「住まなくてもいい理由」にもなる。

車で1時間の範囲が広がると、
若い人の暮らしも、働く場所も、買い物も、町の外へ伸びる。
町の中で完結しなくなる。良くも悪くも。


防災の町であるという難しさ

黒潮町は、防災意識が高い。

海が近いぶん、南海トラフの話題が日常にある。
避難路の表示や、高台誘導の看板もよく目に入る。

住んでる側からすると、それは安心でもある。
でも、外から見る人にとっては「リスク」として映ることもある。

「防災に力を入れてる町」としての顔と、
「地震が怖い町かも」というイメージ。

努力しているのに、その努力がブレーキになる場合もある。
これは本当にもったいないけど、よくある現実。


最後にもう一度まとめると

黒潮町の人口減少スピードは、県全体の平均よりは速い。
でも、県内の他の町と比べて最速ってほどではない。中間あたり。

観光もある。施設もある。暮らしの手ごたえもある。
だからこそ、減っているのが見えにくい。
見えにくいまま、確実に減っていく。

速いのか遅いのか。
答えは、速い寄りの中位。

これが、自分なりの答えです。



黒潮町   2025/12/27   40010町民
≪ 宿毛市でいま何が起きてる?静かに進む人口減少とその年代  |  室戸市の人口動向、何がそんなに違うのか? ≫